ATxSG2026(シンガポール)レポート

2026年5月20日〜22日、シンガポール・エキスポにて、アジア最大級のテクノロジー展示会「Asia Tech x Singapore 2026(ATxSG 2026)」が開催されました。シンガポール情報通信メディア発展庁(IMDA)とInformaが共催する本イベントは今年で6回目を迎え、世界22,000名以上の来場者、700社を超える出展企業、450名のスピーカーが一堂に会しました。放送・通信・衛星・AI・エンタープライズソリューションをテーマとした「BroadcastAsia」「CommunicAsia」「SatelliteAsia」「TechXLR8 Asia」「The AI Summit Singapore」など6つの専門セクションで構成され、アジアのデジタル経済の未来を形作る場として、業界リーダーや政府関係者が最先端技術を発信しました。

株式会社ヴィレッジアイランドは、ブース 4M2-1(BroadcastAsiaゾーン) に出展し、取り扱い製品のデモンストレーションおよび国内外のお客様との商談・ネットワーキングに取り組みました。本レポートでは、弊社の出展内容をご報告いたします。

 

Dektec

DekTec 製品の最新ラインアップを展示し、放送・通信インフラ向けソリューションをご紹介しました。

メイン展示製品として、PCIe NIC カード DTA-2125(ASI/SDI 入出力)および DTA-2110(10GbE ネットワークカード)を展示し、IP 伝送からブロードキャスト信号処理までをカバーするソリューションとしてご提案しました。SDI/ASI カードとして DTA-2178(3G-SDI 対応)と DTA-2172(ASI/SDI マルチポート)、RF カードとして DTA-2117(DVB-T/C/S 変調・復調対応)も展示し、幅広い放送フォーマットへの対応をアピールしました。

また、DekTec 純正ソフトウェアである StreamXpress(TSストリームプレイヤー)と StreamXpert(TSアナライザー)を使用したライブデモを実施。実際のトランスポートストリームを再生・解析しながら、PIDフィルタリング、PCR/PAT/PMT解析、エラー検出といった機能をお客様に直接ご覧いただきました。放送機器の品質管理・トラブルシューティングを想定した実践的なデモとして、多くの来場者にご関心をいただきました。

 

Calian

 

Decimator D4 を使用した信号モニタリングデモも実施しました。DVB-S2 信号を入力ソースとして使用し、D4 のマルチビューア機能によるリアルタイムモニタリングをご覧いただきました。コンパクトな筐体ながら高機能な信号モニタリングが可能な点が来場者の注目を集めました。

 

Cyanview

CyanView のデモでは、カメラコントロールユニット CIO(Camera Interface Object)に PROTON CAM(SDI 出力)を接続し、純正 RCP-200 からリモートシェーディングを行うデモを実施しました。

PROTON CAM は28×28mm・わずか24gという世界最小クラスの放送用カメラでありながら、CyanView CIO を介することで RCP-200 から絞り・ゲイン・ホワイトバランスなどのパラメータをリモートで精密にコントロールできることを実演しました。小型・軽量カメラへのシェーディング対応という、従来は困難とされてきたユースケースを CyanView がシンプルなシステム構成で実現できる点が、来場者から高い関心を集めました。

 

AI100 × VICO-4L-2110

弊社自社製品である AI100VICO-4L-2110 を組み合わせた、ST 2110 エンドツーエンド評価デモを実施しました。

デモ構成は以下の通りです。まず AI100 のシグナルジェネレーター機能を使用して ST 2110-20 のテストパターンを出力。そのIPストリームを VICO-4L-2110 に入力し、SDI 信号へのデキャプスレート(DEC)を行った後、再度 AI100 へリターン。AI100 のアナライザー機能にて映像品質の評価を行うループ構成としました。さらに AI100 のエラーインジェクション機能を組み合わせることで、意図的に信号エラーを発生させた状態での VICO-4L-2110 の挙動確認や、エラー検出・ロギング機能の評価も合わせてデモしました。

ジェネレーター・アナライザー・コンバーターを一貫したシステムで完結できる実践的な構成として、IP 移行を検討中のエンジニアや放送機器メーカーの来場者から高い関心を集めました。

 

Sencore/PlexusAV

 

Sencore のデモでは、SCP2100(シグナルプロセッサー)と Impulse 300D(デコーダー)を組み合わせた、SDI/HDMI ⇔ SRT のエンコード・デコードデモを実施しました。SCP2100 にて SDI および HDMI ソースを SRT ストリームへエンコードし、Impulse 300D にてデコード・モニタリングを行うことで、インターネット回線を介した低遅延映像伝送のワークフローを実演しました。ライブ配信やリモートプロダクションへの応用を想定した構成として、来場者から高い関心を集めました。

Plexus AV のデモでは、P-AVN-4(IPMX 準拠 JPEG-XS トランシーバー)を使用した HDMI ⇔ IPMX の映像伝送デモを実施しました。HDMI ソースを P-AVN-4 にて JPEG-XS 圧縮の IPMX ストリームへエンコードし、受信側でデコード・表示するまでの一連のフローを実演しました。オープンスタンダードである IPMX プロトコルに基づいた低遅延・高品質な AV-over-IP 伝送の実用性を直接ご体感いただける構成として、AV システムインテグレーターや放送関係者から注目を集めました。

 

SmallPixel

AI 画質補正技術 SPAIQ のデモを実施しました。SPAIQ 処理あり・なしの映像を同一エンコード条件でリアルタイムに比較できる構成とし、AI による画質向上効果を来場者に直接ご体感いただきました。

圧縮やアーティファクトによって劣化した映像を、ディープラーニングを活用したアルゴリズムがリアルタイムで復元・補正する効果は視覚的にも明快で、帯域幅を最大50%削減しながら高品質な映像を維持できるという点が、配信コスト削減を検討する放送事業者やコンテンツ配信事業者の来場者から特に強い関心を集めました。

 

Barnfind Technologies

今回は BarnColor シリーズを中心にご紹介し、実機の展示も合わせて実施しました。

BarnColor シリーズは、SFP 光インターフェースを活用した高信頼性・ゼロジッタ―の長距離伝送ボックスです。4ch 3G-SDI 対応の BarnColor 4x3G-SDI、4K 伝送に対応した BarnColor 4x12G-SDI、IP ネットワーク対応の BarnColor 4xEthPoE、柔軟なインターフェース構成が可能な BarnColor 4xSFP-FLEX など、幅広いラインアップを展示しました。シンプルかつコンパクトな設計でありながら、高品質な光伝送を低コストで実現できる点が来場者の関心を集めました。

 

(NHKテクノロジーズ様) Auracast

 

今回の ATxSG 2026 では、株式会社NHKテクノロジーズ様に弊社ブースにてご出展いただきました。

NHKテクノロジーズ様は、Bluetooth LE Audio 規格に基づく次世代ワイヤレス音声配信技術 Auracast™ のデモを実施されました。Auracast™ は、1台の送信機から接続台数の制限なく複数の受信機へ同時に音声を配信できるブロードキャスト型の音声伝送技術です。放送現場での音声送り返しや、会場内の多言語音声配信など、放送・ライブイベント分野への応用可能性を実機デモを通じてご紹介いただき、来場者から大きな注目を集めました。

ATxSG 2026 への出展を通じて、弊社が取り扱う放送・通信インフラ向けソリューションを、アジア太平洋地域を中心とした世界各国のお客様へ直接ご紹介する貴重な機会となりました。DekTec・CyanView・AI100・Sencore・Plexus AV・Small Pixels・Barnfind Technologies と多岐にわたる製品のデモを一つのブースに集約し、信号解析・IP伝送・カメラコントロール・AI画質補正・光伝送など、放送現場が直面する様々な課題に対応するソリューションを包括的にご提案できたことは、大きな成果でした。また、NHKテクノロジーズ様にゲスト出展いただいたことで、放送技術の最前線を体現するブースとして多くの来場者にご好評をいただきました。

来年も ATxSG への出展を予定しております。引き続き最新の製品・ソリューションをご紹介してまいりますので、ぜひブースへお立ち寄りください。製品に関するお問い合わせは、弊社までお気軽にご連絡いただけますと幸いです。

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